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看護師のスマートな転職方法とは?初めての方にもおすすめの転職完全マニュアル

看護師 転職


看護師の転職は決して珍しいことではなく、常に一定数の転職者がいます。
近年では、新卒看護師が1年以内で離職する割合も増えています。また、結婚や出産、育児などのライフステージの変化や臨床経験を積んだ看護師がより良い職場を求めて転職するなど理由は様々です。

看護師は人手不足に陥っており、転職先を見つけやすいということもありますが、自身の求める待遇や環境の整った転職先探しは重要です。

この記事では、看護師が転職をする際に必要となる情報について解説し、転職を考えた際にスムーズに行動できる情報を紹介します。

1.看護師が転職を考える理由

日本看護協会によって実施されている「病院看護実態調査」の2023年度調査によると、2022年度の正規雇用看護職員の離職率は11.8%、新卒採用者の離職率10.2%と、決して低くはない結果でした。

新卒看護職員の離職率においては、2005年度以降初めての10%を上回り、2024年度も10%越えで高止まりの状況が続いています。これは、新卒看護師の約10人に1人が1年以内に病院を辞めているということになります。

看護師が現在の病院やクリニック(診療所)などから転職、または退職を考えるのには、次のような理由が挙げられます。

引用:厚生労働省「看護職員就業状況等実態調査結果」

転職理由としては、結婚や出産などによるライフイベント、他施設への興味、そして人間関係や給与、超過勤務などの待遇や環境面の3つに大別されることがわかります。

1-1.ライフイベントによる変化

看護師は、女性が多く従事していることから、男性と比べて出産、育児といったライフイベントによる影響を受けやすいです。また、配偶者の転勤や家族の介護、子どもの年齢による育児環境の変化でも影響を受けやすく、転職を考える大きなきっかけとなる方が多いようです。

1₋2.他施設への興味

看護師の場合、人手不足や専門職という側面から地域や年齢を問わず長く働くことが可能な仕事です。
また、臨床経験が長いほど、病院の即戦力として他施設から歓迎されやすくなります。どこの病院でも即戦力になる看護師は求められているため、今働いている施設よりも自身の希望条件に合う病院に転職しやすい傾向にもあります。

看護師は2.3年目になると新人教育などを任され、業務の幅が広るでぷ。
さらに、5年目までになると基本的なスキルはもちろん、リーダーとしての役割など多くの経験を積むことがでくるでぷ!

1-3.待遇や環境面による不満

給与や休日、夜勤の回数、勤務時間、残業時間の多さなどによる待遇の問題や、責任の重さ、人間関係に対する不満などの環境面を理由に転職、退職を考える方もいます。
特に、長く働くことを考えた時に待遇や環境面に不安があると、働き続けるのが難しいと考え、現職場から転職しようとする動きが強まることが想定されます。

参照:「2023年病院看護実態調査」結果
参照:厚生労働省「看護職員就業状況等実態調査結果」

2.看護師の転職方法

看護師が転職する方法は、いくつかあります。本章では、看護師が転職する場合の代表的な方法について解説します。

2₋1.ハローワークやナースセンターなど公的な機関を利用する

日本では、仕事を探す機関としてハローワーク(公共職業安定所)、そして看護師の転職や復職を支援するナースセンターが整備されています。

・ハローワーク
ハローワークでは、様々な職業および勤務形態の仕事を紹介していますが、その中でも子どもがいる女性を支援するマザーハローワークや、医療職や福祉職に特化した企業説明会なども実施されます。
地元の求人が豊富に集まる傾向があるため、地元志向の方は失業給付の手続きの際に探してみるといいでしょう。

・ナースセンター
ナースセンターは、「看護師等の人材確保の促進に関する法律」に基づき全国47都道府県すべてに設置されています。
都道府県看護協会による無料職業紹介事業となっており、自分が住んでいる都道府県の求人や、復職を考えた際のフォローアップなどを無料で受けることが可能です。
何より、全ての都道府県に設置されているため、配偶者の転勤や移住などで引っ越した際も利用できるのがメリットだと言えるでしょう。

参照:eナースセンター―都道府県看護協会による無料職業紹介事業―

2₋2.各施設のホームページから直接応募する

各病院や診療所(クリニック)、福祉施設では、施設概要と同時に採用情報を掲載しているのが一般的です。採用情報には待遇や勤務条件だけでなく、キャリアアップや実際に働いている方の声、施設の考え方などが掲載されていることも珍しくありません。
応募方法は、採用情報に書かれている方法に沿って手続きしましょう。

また、施設概要など他のページを見ることで、その施設がどんな理念で運営し、どんな診療科の患者や入居者を受け入れているのかを知ることもできます。
検索で「働きたい場所や居住地 病院」などで検索すると、近隣の病院や診療所(クリニック)、施設などがヒットするため、働こうと考えている地域を検索してみることもおすすめです。

2⁻3.知り合いに紹介してもらう

医療関係の知り合いに紹介してもらうことも可能です。
同じ看護師仲間だけでなく、医師や作業療法士などの医療従事者が働いている病院や診療所(クリニック)などの場合、実際に働いている方からリアルな声を聞けるため、安心して転職できるでしょう。
新しい職場に知り合いがいれば、人間関係などの内情も知ることができ、精神的な負担も軽くなります。

2⁻4.看護師専門の転職支援会社や派遣会社に登録する

看護師専門の転職支援会社や派遣会社に登録することも可能です。
自分の希望条件を伝えれば、転職支援会社や派遣会社があなたの希望に沿った求人を紹介してくれます。
在職中で転職先を探す時間がない方や、家庭のことで忙しい方にとっても利用しやすいのがメリットだと言えるでしょう。
書類作成や面接のアドバイスももらえるため、転職が初めてという方にとっても使いやすいと言えそうです。

2-5.看護師専門の転職サイトに登録して探す

看護師の求人を専門に掲載している転職サイトに自分で登録して、希望条件に合う求人を探すことも可能です。
今すぐ転職を考えていない場合でも、どんな求人があるか探すことができます。
また、自分のペースでじっくり転職先を探したい場合も利用しやすいのではないでしょうか。

3. 看護師が転職を決めたらやっておくこと

看護師の転職方法は、既に転職をすることを決めている人や転職をしてみたいと考えている人など、その時の状況に応じて選択ができました。では、実際に転職を決めた際にはどのような準備をしておくとスムーズ進めることができるのでしょうか。ここでは、転職を決めた後にやっておくとことについて紹介していきます。

3₋1.転職する目的をはっきりさせる

まずは、転職する目的を自分の中ではっきりさせることが大切です。
転職したいと思った理由や、転職して実現したいキャリアや働き方など明確にしておくことは、求人を探す際や、転職先を最終的に決定する際の指針となります。
思いつくままに書き出し、整理してみましょう。

3₋2.転職に際して希望条件を決める

転職に際して、譲れない希望条件を整理することも大切です。
勤務時間や給与などの待遇、残業や休日出勤の勤務環境、職場の雰囲気などの希望条件を確認しておくことは、実際に求人を探して応募したり、選考に進んだりした際の判断基準になります。

3₋3.今までのキャリアやスキルを棚卸して書類作成の土台を作る

今までの職歴やスキルを棚卸し、履歴書や職務経歴書などの書類作成の土台を作りましょう。
入職または異動した年月、勤務先や所属部署の正式名称、取得した資格の正式名称や証明書などを確認しておくと、実際に書類作成する際に役立ちます。
また、資格証明書のコピーなどの提出が求められることもありますので、看護師資格を含めて準備しておくといいでしょう。

3-4.家族と転職について話し合っておく

家族がいる場合、転職について話し合っておくことも大切です。
収入の変化だけでなく、転職による通勤時間や働き方によって、家族の生活に影響が出る項目などを話し合っておくと対処しやすくなります。
また、配偶者だけでなく子どもともしっかりコミュニケーションを取り、影響が最小限で済むようにしておきましょう。

3-5.転職スケジュールを作っておく

転職に際して、ある程度のスケジュールを立てておくことで行動しやすくなります。
目標から逆算し、いつ何をしたらいいのか明確になるため、自分の中でも転職に対する意識が高まるメリットがあります。

特に子どもの進学や進級のタイミング、年度初めに合わせる場合は逆算した計画を立てる必要があるため、スケジュールを考える際には注意が必要です。

詳細なスケジュールでなくても構いません。転職する時期の目安を考えることから始めましょう。

4.看護師の転職の具体的なスケジュール

看護師が転職する際の具体的なスケジュールは下記のようになっています。

STEP
情報収集
STEP
書類準備
STEP
応募
STEP
選考
STEP
内定獲得/転職先決
STEP
入社

ここからは、スケジュールの具体的な内容を見ていきましょう。

4₋1.転職についての情報を集める

転職先についての情報を集めるところからスタートします。
勤務条件などの募集要項はもちろんですが、施設の情報なども確認し、働きたいと思える転職先候補を見つけていきましょう。
この時点では、興味のある病院や診療所(クリニック)、施設など幅広くチェックしていくことが大切です。

4₋2.書類作成や写真を準備する

求人応募に必要な履歴書や職務経歴書、証明写真を準備します。
棚卸したキャリアやスキルを書類にまとめ、フォーマットへ記載したものを保存しておくと必要な時に印刷ができ便利です。また、証明写真はスーツを着用して写真スタジオで証明写真を撮影することになります。
特に写真は履歴書の顔ともいえるものです。証明写真に定評のある写真スタジオで撮影するとクオリティの高いものが撮れます。

履歴書のフォーマットは厚生労働省から履歴書様式例が共有されています。所定の様式がない場合には参考にしてみましょう。

参照:厚生労働省「厚生労働省履歴書様式について」

4₋3.転職先を絞り込み、応募する

転職先候補を比較して絞り込み、具体的に応募する求人を決めます。
複数まとめて応募する方もいれば、一つずつ応募するという方もいますが、自分の立てた転職スケジュールとキャパシティに応じて応募しましょう。

4₋4.応募先の選考を受ける

応募した後、書類選考を通過したら病院や診療所(クリニック)、施設から選考の日時について連絡があります。
在職中の場合は、勤務スケジュールを見ながら希望日程を決めていくことになるため、事前に予定を確認しておくとスムーズです。また、複数の選考を受ける場合は予定管理に気を付けましょう。

4-5.転職先を決定する

選考を受けて、内定が出たら受諾するかどうかを考え決定します。
複数の選考を受けた場合は、内定を受けるかどうかの期限の確認が必要です。在職中の場合は、退職と入職までのスケジュールを確認しておくことが重要になります。

5.看護師が円満に退職するためのポイント

転職活動と同時に現在の職場を円満に退職することも大切です。ここでは退職のポイントについて紹介します。

5-1.退職までのスケジュールを確認する

退職を申し出てからすぐに辞められるわけではありません、
申し出から退職日までの間にはタイムラグがあります。職場の就業規則に「退職の1か月前までに申し出すること」などのルールが記載されているはずです。事前に確認しておきましょう。

5-2.余裕のあるスケジュールで退職する

退職の申し出から、退職日までのタイミングだけでなく、転職先への入職日も含めて余裕のあるスケジュールを立てましょう。
特に有給休暇を消化したい場合、残日数が取得できるかどうかによって退職日が変わります。
事前に有給休暇の残日数、退職申し出のルールを確認しておくとスケジュールが立てやすくなります。

5₋3.引継ぎや返却物は漏れがないようにする

引継ぎや、職場への返却物に漏れがないように注意しましょう。
私物を置いている場合は計画的に持ち帰り、引継ぎや返却物についても事前に確認しておくと、退職日に慌てずに済みます。
特に私物の持ち帰りは、最終日に花束等をもらうこともあるため、荷物が多くなる可能性があるので気を付けましょう。

5-4.退職の挨拶を行い円満に退職するようにする

お世話になった方に対して、退職の挨拶を行い、余裕のあるスケジュールで円満退職できるようにしましょう。
退職した後も、どこかでまた一緒に働いたり、別の形で関わったりすることになる可能性もあります。
「立つ鳥跡を濁さず」と言われるように、円満に退職できるように極力努力しましょう。

5-5.退職する職場の悪口を言わない

退職する職場の悪口は言わないでおくことも大切です。
まったく不満がない状態で働いている人はいません。退職するからといって、今までの不満や鬱憤を話すとあなたの評価が下がるだけでなく、何らかの形で新たな職場へ伝わる可能性もあります。
悪口を聞いて気分がいい人はいません。胸の中に秘めておきましょう。

6.まとめ

以上、看護師がスムーズに転職するための求人の探し方やスケジュールなどについて解説しました。
ライフステージやキャリアなどによって転職という選択をする方は今後も増えていくことが予想されます。ぜひ、ご自身のキャリアを考える中で、参考にしていただければ幸いです。

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